物価高騰に負けない!住友生命アンケートに見る「食費節約」のリアルとFPが提案する賢い家計防衛術

物価高騰に負けない!住友生命アンケートに見る「食費節約」のリアルとFPが提案する賢い家計防衛術
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物価上昇の波が止まらない中、私たちの家計は日々その影響を受けています。食料品から日用品まで、あらゆるものの値上げが続き、「節約しなくては」と感じている方も多いのではないでしょうか。

先日、住友生命が実施した「わが家の台所事情アンケート」の結果が注目を集めました。このアンケートによると、実に7割以上の家庭が節約に取り組んでいるとのこと。そして、その半数近くが「食費」を節約の対象にしているという実態が明らかになりました。さらに驚くべきは、米の購入を控えた家庭もあるという点です。

主食であるお米にまで節約のメスが入るほど、多くの家庭が厳しい状況に置かれていることがうかがえます。しかし、やみくもな節約は生活の質を下げたり、ストレスの原因になったりすることも。ファイナンシャルプランナーとして、この厳しい時代を賢く乗り越えるための具体的な家計防衛術をご紹介します。読者の皆さんが「これなら私にもできる!」と感じられるような、実践的なヒントを盛り込みました。

止まらない物価上昇と「食費」節約のリアル

アンケート結果が示すように、物価上昇の影響は私たちの食卓に直結しています。特に食費は、毎日の生活に欠かせない支出でありながら、比較的調整しやすいと感じる方が多いため、真っ先に節約の対象となりがちです。

「米の購入を控える」という選択は、多くの日本人にとって衝撃的な響きかもしれません。これは、単に「食費を削る」というだけでなく、日々の食生活の根幹を見直さざるを得ないほど、家計が圧迫されている現実を浮き彫りにしています。

しかし、食べることへの満足度を下げる節約は、長く続きません。無理なく、そして賢く食費を管理することで、心豊かな生活を維持しながら家計を守ることが可能です。

FPが提案する!賢い食費節約術

食費節約は、単に安いものを買うだけではありません。計画的に、そして楽しみながら取り組むことで、効果を最大化し、生活の質を保つことができます。

1. 「見える化」で無駄をなくす!家計簿・予算管理

まずは、家計の現状を把握することから始めましょう。家計簿アプリやスプレッドシートを活用し、毎月の食費がどれくらいかかっているかを「見える化」してください。そして、無理のない範囲で具体的な食費の予算を設定します。

  • 手順:
    1. 1ヶ月間の食費を記録する(レシートを写真に撮るだけのアプリも便利です)。
    2. 平均的な食費を把握し、無理のない目標予算を設定する。
    3. 週ごとの予算に落とし込み、計画的に買い物をする。
  • メリット:

    「いつの間にか使いすぎた」という事態を防ぎ、予算内で賢くやりくりする習慣が身につきます。無駄な支出が見えてくることで、具体的な改善策を立てやすくなります。

2. 買い物の仕方を工夫する「スマートショッピング戦略」

スーパーでの買い物には、ちょっとした戦略が欠かせません。

  • 手順:
    1. 献立を立ててから買い物に行く: 1週間分の献立を事前に決めることで、必要な食材だけをリストアップし、衝動買いを防ぎます。
    2. まとめ買いを活用する: 特売日に日持ちする食材(米、乾物、冷凍食品など)や、ストックできる調味料をまとめて購入します。
    3. プライベートブランド(PB)商品を賢く利用する: 品質を保ちつつ、価格を抑えたPB商品は、食費節約の強い味方です。
    4. 旬の食材を取り入れる: 旬の野菜や魚は栄養価が高く、価格も安定していることが多いです。
  • メリット:

    買い物回数が減ることで、時間や交通費の節約にもつながります。計画的な買い物は、食材の無駄を減らし、冷蔵庫の管理も楽になります。

3. 食材を無駄にしない「使い切りマスター術」

食材を使い切る工夫は、そのまま食費節約につながります。

  • 手順:
    1. 冷凍保存をフル活用: 肉や魚はもちろん、使いきれない野菜もカットして冷凍保存すれば、長持ちし、調理の手間も省けます。
    2. 残り物で一品: 少し余った野菜や肉は、味噌汁の具やチャーハン、スープの材料として活用するなど、アレンジレシピを常備しておきましょう。
    3. フードロス削減を意識: 消費期限・賞味期限を常にチェックし、期限が近いものから積極的に使い切ることを意識します。
  • メリット:

    購入した食材を無駄なく使い切ることで、廃棄ロスが減り、実質的な食費を抑えられます。環境にも優しい行動です。

4. 外食・中食を見直す

手軽な外食や中食(惣菜など)は便利ですが、自炊に比べて割高になりがちです。

  • 手順:
    1. お弁当・水筒を持参する: 職場のランチや外出時に持参することで、ランチ代を大幅に節約できます。
    2. 週に一度は「家カフェ」: 毎日購入していたコーヒーを家で淹れる、おやつを手作りするなど、小さな工夫から始めましょう。
    3. 外食は「ご褒美」に: 外食を特別な機会にすることで、その価値を再認識し、満足度を高めることができます。
  • メリット:

    食費を大幅に削減できるだけでなく、栄養バランスの取れた食事を自分でコントロールできるようになります。

食費以外の家計防衛ポイント

食費は確かに大きなウェイトを占めますが、家計全体を見渡せば、他にも節約できるポイントはたくさんあります。

固定費の見直しで大きな効果を!

一度見直せば継続的に効果が得られる固定費は、節約の強い味方です。

  • 通信費: 格安SIMへの乗り換えや、不要なオプション契約の解除を検討しましょう。
  • 保険料: ライフステージに合った保障内容か見直し、不要な特約がないか確認しましょう。
  • サブスクリプションサービス: 利用頻度の低い動画配信サービスやアプリの月額課金を見直しましょう。

お得な制度やサービスを賢く活用!

国や自治体、企業が提供する制度やサービスを上手に活用することも、家計を助ける有効な手段です。

  • ポイント活動(ポイ活): クレジットカードや電子マネー、ポイントサイトなどを利用してポイントを貯め、次回の買い物に活用します。
  • ふるさと納税: 寄付金控除を受けながら、地域の特産品をお得に手に入れることができます。食費の足しにもなります。
  • 地域の商品券やキャンペーン: 自治体が発行するプレミアム付き商品券や、キャッシュレス決済のキャンペーンなどを利用しましょう。

まとめ:小さな一歩から、持続可能な家計へ

住友生命「わが家の台所事情アンケート」が示したように、多くの家庭が物価上昇の波の中で節約に励んでいます。特に食費、さらには米の購入を控えるという状況は、家計の厳しさを物語っています。

しかし、悲観的になる必要はありません。ご紹介したように、具体的な手順を踏んで食費節約に取り組むことはもちろん、固定費の見直しお得な制度の活用など、私たちにできることはたくさんあります。

大切なのは、無理なく続けられる方法を見つけ、焦らず、小さな一歩から始めることです。今日からできることを一つずつ実践し、物価高騰時代を乗り切るための、賢く、そして持続可能な家計を築いていきましょう。あなたの家計が、より豊かで安心できるものとなるよう、心から応援しています。

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